JA改革は起こりえない 起こるとしたらそれはJAが潰れるとき
「JAは絶対に変らない」
2年半、仕事でJA巡りをしていて感じる感想です。
理由は主に3つ
①危機感が無い
JAは
「JAがないと農業が成り立たない」
と思っています。
半分は正解でしょう。
間違いの半分は、
「JAがないと成り立たない農業に、国やJAがしてしまった」
という事です。
これに関しては、JAだけが悪いんじゃなくてマスコミや消費者を含めた社会全体の問題でもあります。
作物を作って、販売する。そうすることによって生計を立てる。
これが農業であり、農家であるのです。
いわば、農家一軒一軒が小さな企業であり、家長は企業を支える社長なのです。
その社長方の多くが自分で考えることをせず、うまくいかなければJAや国に文句を言う。
JAは組合員を失うのが怖いから、政権は票を失うのが怖いから文句を言う農家の言いなりになる。
農家はますます考えることをしなくなり、JAや国に依存していく・・・
はい、これ完全に「共依存」ですね。
ダメ男ダメ女のカップルの典型です。
これが日本の農業の実態。
もちろん、ちゃんとしてる農家さんも大勢います。
でもその人たちはちゃんとしてるから、文句は言いません。
なのでスルーされますw
なんだかなあ・・・
多くの共依存カップルと同様、ダメな本人たちは自分たちの関係性が悪い関係だという事に気付いていません。気付いていてもなかなか抜け出せません。
これが危機感のない理由です。
②能力がない
世間一般の皆さんや、政府のお役人方ですら、
「JA職員は怠けている」
というイメージを持ちがちです。
そんなこと言ってない!
と言われるかもしれませんが、JA側に立ってみるとわかります。
明らかにそういう目線を向けられています。
違うんです。
JA職員は結構頑張って働いてます。
日常業務だけじゃなくて、土日の店舗当番、販売担当でもないのに農作物の販売ノルマ、保険担当でもないのに保険契約のノルマ、達成できなかったらボーナス大幅カットなどなど・・・
とんでもない仕事量です。
こんな仕事量の中、改革のことなんて考えられますか?
普段の生活だけで精一杯です。
こんなこというのはどうかと思うのですが、給料も安いのでそんなに仕事がめちゃくちゃできる人が入ってくるわけでもありません。
改革を推し進めることのできる人がいないのです。
③理解がない
上の二つと同じなんですが、農家もJAも国もマスコミも消費者も、それぞれ理解が不足しています。
もっと言えば、理解しようとすらしていないように感じます。
お互いがお互いを疑って、お互いがお互いを騙そうとして、なんとかその場しのぎの利益を稼ごうとしているように見えます。
うまくまとめようとしているわけではありませんが、社会が変わらないとJAも変わらないと思います。
農業が作っているのは、ほぼ全国民が食べている食べ物なのです。
誰もが無関係ではいられないはず。
いい加減自分の頭で考えよう。
じゃないとすぐに騙されるよ。