「剣聖」って職業も大変だな…と、宮本武蔵を身近に感じれる小説。
マンガやアニメやドラマで知っているつもりになっていた「宮本武蔵」
そんな武蔵像を壊し、新しい武蔵像を示してくれる小説でした。
もう昔の小説なのに。
本書は短編集で、主に江戸期の剣士達について書かれている。
表題作の「真説宮本武蔵」では、
「武蔵って実は言われてるほど強くなかったんじゃね?」
ってところから検証が始まっている。
敢えてタブーに踏み込んだというか、読者に媚びないのが司馬歴史小説。
それだけにリアルな武蔵像になっております。
この本だけじゃなく、司馬遼太郎さんの小説はとってもリアル。
なので、
「あ、偉人でもこんな失敗するんだ」
とか、
「こいつの性癖引くわー」
と言った感じで、歴史上の人物を身近に感じることができる。
それでも歴史に名前が残ってるんだから、凄いのは凄いんだろうけど…
この司馬歴史小説が古本屋では100円で手に入るのは、嬉しい反面何だか寂しい気持ちもする。
皆さんも武蔵を身近に感じてみてはどうでしょう?