【熊本地震から学んだ】営業マンが有休を取れないホントの理由【同調圧力】
「ブラック企業」じゃなくても有休は取れない
世間は3連休ですが、一体何割の営業マンが普通に3連休しているのでしょうか?
一般的には
「ブラック企業だと有休を取らせてもらえない」
という認識が広まっていますが、残念ながら自社がブラックじゃなくても取引先がブラックだと営業マンは有休や休みが取れなくなってしまいます。
ブラック企業の社員は当然のごとく有休を取れませんし、休日出勤など当たり前です。
そんな企業を相手に仕事をしていると、たとえ休日であろうと問い合わせや呼び出しの電話が鳴りやみません。
僕も今日の午前中だけで2回、問い合わせの電話が入りました。
携帯電話が憎い・・・!
ブラック取引先からするともはや曜日感覚など皆無で、休日は他の企業が休んでいるということすらもわからなくなっているようです。
そんな感覚の企業を相手にしている営業マンには心休まるヒマなどありません。
下手に
「今日は休みなので・・・」
なんて言おうものなら、取引量縮小か最悪の場合取引停止などになりかねません。
競争率の高い業界ならこんなことは日常茶飯事です。
このような営業マンにとってツラすぎる現状の背景には、日本人にありがちな「同調圧力」というものがあります。
「みんな一緒がいい」
とか
「普通に生きていければいい」
という考え方の根底には同調圧力が存在します。
「出る杭は打たれる」
ということわざなんて、日本人の性質を的確に言い表した最たるものだと思います。
同調圧力が働くと、ブラック取引先は
「俺たちが休み返上で働いているのに、お前らは簡単に休むのか!」
という雰囲気になります。
一方、ブラック取引先を抱える営業マンも
「取引先が開いているのに、自分だけ有休取るのはちょっとな・・・」
なんて思考になってしまいます。
これは言葉にならなくても、感じてしまうので厄介です。
僕がこれを本当の意味で分かったのは熊本地震の時でした。
避難先の中学校からとりあえず福岡に避難先のアテができた時、避難先で仲良くなっていた他の人たちに申し訳なくてなかなか出発できずにいました。
申し訳ないという気持ちばかりではありません。
地震から1週間で被災者のことを忘れていく世間には逆に腹が立ちました。
「俺たちは地震でこんなにも大変なのに、GW特集なんてしてんじゃねぇ!」
と、テレビに八つ当たりしていました。
この時気付いたんですが、どちらの場合も冷静に考えるとどうしようもない事に申し訳なく思ったり、憤ったりしていたのです。
避難先が見つかったのは喜ばしい事ですし、むしろ避難者が減れば限られた物資が行き渡る可能性が高くなります。
テレビに怒っても何の解決にもなりませんし、ずっと暗いニュースを流されても気が滅入ります(実際ずっと心配してくれた友達もいたんですが、それはそれでイライラしていましたw)。
つまり震災にあったり、休日出勤している人たちは基本的に
「傷ついて正気を失っている人」
なので、まともな感覚でいることを期待してはいけないのです。
そういう人をガッツリサポートできないと思う時は下手に手を出さず、その人が落ち着くまで距離を置くのが無難でしょう。
その人が本物のキチガイじゃない限り、やがて冷静さを取り戻してくれるはずです。
営業マンのようにつらい思いをしているブラック取引先と距離を取ることができない場合は、
「この人は今大変で冷静さを失っているんだ」
と思って接するだけで、心の余裕が随分違うと思います。
大切なのは相手を理解することです。
相手のことがわかってくれば、
「今日は休んでも大丈夫かな?」
という勘が働くので、休みも取れるようになってくるはずです。
僕は3年たってようやくこの感覚を身に付けましたwww