小泉進次郎はなぜ失敗したのか?
農協の逆鱗に触れてしまった
「農協改革」をブチ上げ続けてきた小泉進次郎氏の戦いは、「再考」するという形で幕を閉じました。
これは端的に言って、進次郎氏の「敗北」と言っていいでしょう。
農協関係者は何とかしのぎ切った、という安堵のため息をついていると思います。
今回、資材価格の引き下げまでは優勢に見えた進次郎氏ですが、最後に痛恨のミスを犯してしまいます。
それが「農協の信用事業からの撤退」です。
農協の信用事業とは、簡単に言うと農協による銀行や保険業務のこと。
この事業については前々から物議をかもしていたんですが、今回はそれはおいといて、なぜこれをなくすことに農協から反発があったかというと、この事業が農協の最も大きな収入源だからです。
農作物の販売とか資材の販売だけでは、農協は職員を食わせていけないのです。
そうなると必然的に、「農協」という組織自体の存続が危なくなります。
そりゃ必死に反発しますよ。
自民党の支持団体でもある農協や全農。
それがなくなるとなったら、政府も困る。
政権交代させられちゃいますから。
そんなわけで、全農や農協を締め付けるときは細心の注意を払わなくちゃいけない。
今回、進次郎氏は最後の最後で虎の尾を踏んでしまったわけです。
なんで信用事業がなくなると農協は職員を食わせていけなくなるかは、また今度。